子宮頸がんってどんな病気?

子宮頸がんは20~30代の若い女性に増えている癌で、30~40代で最も多く発症する。

83人に1人が発症し、327人に1人が亡くなってしまいます。卵巣がんや子宮体がんの発症率は同程度ですが、卵巣がん(192人に1人)に比べて亡くなる人は少ないがんです。すなわち、早期発見や治療効果が高いがんといえます。

日本では毎年約15000人の女性が新たに子宮頸がんにかかり、約3500人が子宮頸がんで亡くなっています(2001年の統計)。

これは、1日に約10人の方が亡くなっている計算になります。

 

 

■どこに発症するの?

 

子宮頸がんは、子宮がんの一種に分類されます。

子宮がんには、子宮の奥で発生する「子宮体がん」と子宮の入り口で発生する「子宮頸がん」の2種類があります。

これら2つは病気になる原因も、主な発症年齢も全く異なります。

奥田喜代司オフィシャルサイト 子宮頸がん表

 

発症部位の挿絵を入れる

 

 

■子宮頸がんの原因とは?

 

子宮頸がんは、ヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルスの感染が原因で起こります。HPVはとてもありふれたウイルスで、性交渉の経験がある女性の80%以上が50歳までに感染するといわれています。

特に、若い年代の感染率は非常に高いと言われています。

 

・ヒトパピローマウイルス(HPV)に感染したら絶対に子宮頸がんになるの?

ヒトパピローマウイルス(HPV)に感染しても必ず子宮頸がんになるわけではありません。

HPVには100種類以上の型があり、その中でも15種類程度ががんを引き起こす可能性がある「高リスク型」と呼ばれています。

この「高リスク型」の内、「16型」、「18型」が子宮頸がんの原因の約65%を占めています。

 

・高リスク型のHPVに感染するとどうなるの?

感染したからといって症状は何もありませんし、すぐにがんが発症するわけではありません。人間の免疫力によって多くの場合は、ウイルスは体から自然に排除されます。

しかし、この機能がうまく働かずにウイルスが子宮頸部(子宮の入り口)に残り、長い間感染が続いた場合、その部分の細胞が5年以上かけてがん細胞へと進行していくことがあります。

 

正常な細胞ががん細胞に変わる絵を入れる 

 

 

■子宮頸がんの症状と進行とは?

 

初期には症状がほとんど現れないところが子宮頸がんの恐ろしい所です。

気づいた時にはすでに進行していたというケースも少なくありません。

 

・病気が進行してから現れる症状

性交渉のときに出血する

生理に関係のない出血がある

茶色のおりものが増える、悪臭を伴う

下腹部や腰が痛む

 

・子宮頸がんの進行

異形成

子宮頚部(子宮の入り口)の軽度、中等度、高度異形成、腺異形成・上皮内腺がん

などに分類され、進行がんでないものをいう。

子宮頸がんⅠ期

がん細胞が子宮頸部のみにある

子宮頸がんⅡ期

がん細胞が子宮頸部を超えて、周囲に広がっている

子宮頸がんⅢ期

がん細胞が子宮頸部を超えて、骨盤壁や膣の下部まで達している

子宮頸がんⅣ期

がん細胞が子宮を超えて、膀胱や直腸まで広がっている

 

異形成の時に発見できれば、子宮を温存する治療ができ、治療後の妊娠や出産も可能です。

 

 

■結局どうすればよいのか?

 

子宮頸がんの検診を受けると早期発見ができます。

ワクチンの投与(10歳以上)でHPV感染を防ぐことができます。

異形成や進行がんでも極初期では子宮を温存できます。

 

もし、ご自身や身内の方で気になる症状がでておりましたら、お気軽にご相談ください。

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